SEPPA Shapesのすべてのボードは工場出荷時点では固形ワックスを塗布しておりますが、ボードの本来の滑走性能を引き出すためには、ホットワックスを塗ることをオススメします。ご自身で塗っていただくか、ご近所またはスキー場のメンテナンスショップでも対応してもらえます。

ホットワックスを施工する時間がない、またはお手間に感じる方は、スクレーパーでソール表面を整えてください。それだけでも、ボードの滑りが変わってきます。

 

ホットワックスとは

ホットワックスとは、スノーボードの滑走面に塗布してアイロンで熱を加え、ワックスを滑走面に浸透させる作業で使用する専用のワックスのことを指します。
滑走性能を向上させるとともに、スノーボードの滑走面を保護する役割を果たします。主成分はパラフィン(蝋/ロウ)で、滑走性能や耐久性を高めるために添加剤(フッ素やシリコンなど)が配合されます。気温や雪質に対応した種類があり、高温用、中温用、低温用などが選べます。施工方法は1)専用のアイロンでワックスを溶かし、滑走面全体に均一に塗布します。2)冷却後に余分なワックスをスクレーパーで削り、滑走面をブラッシングして仕上げます。

 

ホットワックスを使用する理由

滑走性能を向上させ、ボードを長持ちさせることが主な目的です。以下に、各シチュエーションごとの理由を説明します。

  1. 新品ボードの初回利用時
    新品の板であっても必ず表面に細かな毛羽立ちが存在します。ホットワックスを施工し、より快適な滑り出しをサポートします。
    ワックスの浸透促進: 滑走面(P-Tex3000)は新品状態では吸収力が高く、ホットワックスを塗布することで、熱により滑走面にワックスを浸透させ、滑りやすさを向上させます。
  2. シーズン中の定期的なメンテナンス
    滑走性能の維持: 滑走中の摩擦や雪との接触によりワックスが剥がれ、滑走目に細かな傷(毛羽立ち)が発生します。定期的にワックスを施工することで、毛羽立ちの処理とワックスの浸透によって滑走性能を安定して維持できます。
    滑走面の保護: 雪には汚れや微細なゴミが含まれていることがあり、これが滑走面にダメージを与えることがあります。ホットワックスは滑走面に保護層を形成し、ダメージを防ぎます。
    天候・雪質への適応: シーズン中は気温や雪質が変化するため、適したワックス(高温用、低温用など)を使用することで滑りやすさを最適化します。
  3. シーズン終了時
    滑走面の保護: オフシーズン中に滑走面の乾燥と酸化を防ぐため、ホットワックスを厚めに塗り、「保護ワックス」として未剥がしの状態で保管します。
    エッジのサビ防止: 周囲の湿気を滑走面やエッジから遠ざけ、サビの発生を防ぎます。
    次シーズンの準備: 次シーズンに備え、滑走面を最良の状態で維持できます。シーズン開始前にこの保護ワックスをスクレーピングし、新たに適したワックスを塗るだけで使用可能になります。

 

ホットワックスの塗り方

ご自身でホットワックスを塗る場合、YouTubeやブログにて多くの方が塗り方を紹介していますので、参考にしてください。またはご自宅ご近所やスキー場のメンテナンスショップにても対応してもらうことができます。

 

ホットワックス施工は、ボードの滑走性能を向上させるだけでなく、滑走面を保護し、長期間にわたってボードを良い状態に保つために重要です。
新品時には浸透、シーズン中には性能維持、シーズン終了時には保管対策といった目的に応じて、適切な施工を行いましょう。